三審制・四審制の動き方|審判フォーメーションとローテーション
少年野球や草野球の試合は、球審1人+塁審2人の三審制、または球審1人+塁審3人の四審制で運営することがほとんどです。プロのような六審制と違い人数が少ないぶん、一人がカバーする範囲が広く、「誰がどの打球を追い、誰がどの塁を見るか」をあらかじめ決めておかないと、判定の抜けや重なりが起こります。ここでは走者状況別の基本ポジションと、塁審が打球を追ったときのローテーションを整理します。
三審制の基本(球審+塁審2人)
塁審2人は通常、一塁側と三塁側に分かれて立ちます。これをA(一塁担当)・C(三塁担当)のように呼び、二塁は両塁審が状況に応じてカバーします。
- 走者なし:塁審はファウルライン付近に位置し、自分の側に飛んだ打球のフェア/ファウルと外野手の捕球を見る。内野ゴロは打者走者の一塁到達を一塁側塁審が判定。
- 走者一塁:二塁での判定(盗塁・フォースアウト)が増えるため、二塁に近い塁審が内野に入り、二塁送球をカバーする。
- 外野への大きな打球:近い塁審が打球を追って捕球・フェア/ファウルを見届け、もう一人と球審が内野の塁をカバーする。
四審制の基本(球審+塁審3人)
一・二・三塁にそれぞれ塁審が付くため、担当が明確で判定の重なりが少ないのが利点です。各塁審は自分の塁の触塁・タッチ・送球を見るのが基本。打球がフェアゾーンの外野へ飛ぶと、打球側の塁審がライン際のフェア/ファウルと本塁打・捕球を追います。その瞬間、その塁が空くため、ローテーションで穴を埋めます。
ローテーションの考え方
たとえば走者なしで右中間へ長打が出た場面。一塁塁審が打球を追って外野へ走ると、一塁の判定者が不在になります。そこで球審が三塁線側を確認しつつ本塁を空けないよう動き、本塁→三塁→二塁の判定を玉突きで分担します。三審制なら「打球を追った塁審以外の一人+球審」で内野の進塁をすべて見る意識が必要です。コツはひとつ、「自分が抜けたら、誰が代わりに入るか」を試合前に声に出して確認しておくこと。これだけで連係事故が激減します。タッチアップの確認が絡む場面は タッチアップ(リタッチ)の見方 も合わせて押さえておきましょう。
判定のポイント
- 止まって見る:判定の瞬間は静止が原則。走りながら見ると目線がブレて精度が落ちる。
- 90度の角度と適度な距離:プレー(送球と走者)に対して直角に近い角度を取り、ボールと塁を同一視野に収める。
- 声と所作:アウト/セーフは大きな声とジェスチャーで。塁審同士が同じ塁を見ていないか、立ち位置で互いに把握する。
よくある誤解・FAQ
Q. 三審制では二塁に専任の塁審がいないから二塁の判定はあいまいでよい?
いいえ。走者一塁や走者二塁では、近い塁審が内野へ入って二塁をカバーするのが正しい動きです。事前の取り決めで「誰が二塁に入るか」を決めておきます。
Q. 打球を追った塁審は、そのまま自分の塁の判定も続ける?
追った塁審は外野のプレーに集中するため、空いた塁は他の審判がローテーションで受け持ちます。一人で二つを追うと必ずどちらかが甘くなります。
Q. ハーフスイングはどの審判が見る?
球審が「スイングなし」と判定したとき、攻撃側の要求があれば球審が一・三塁の塁審に最終判断を求めます。詳しくは ハーフスイングのアピール を参照してください。
実戦での注意
人数が少ない試合ほど、開始前の審判同士の打ち合わせが効きます。走者状況ごとの担当と、長打が出たときのローテーションを口頭で共有しておきましょう。判定が重なったときはプレーに最も近く、よい角度で見ていた審判の判定を優先するのが基本です。迷ったら堂々と。曖昧な所作は、選手・保護者の不信を招きます。
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